アルコールインクアートとドライヤーについて
ドライヤーは、アルコールインクアートで使うと表現の幅を格段に広げられるので、ぜひ制作に取り入れてほしいツールです。
●アルコールインクアート始めたい方はこちら
上の記事のドライヤーの項でも述べた通り、一番のおすすめはくるくるドライヤーですが、わざわざ新しいドライヤーを買わなくても家にあるものを使ってみるのも良いと思います。
●私が制作に使っているドライヤー(こちらはリニューアル品)
しかしながら、どう頑張ってもアルコールインクアートに向かないドライヤーもあります。
るくるくるドライヤーと、家にあった4本のドライヤー(多分一般家庭より多めですね笑)を比べつつ試して気づいた、
ドライヤーによるアルコールインクアートの向き不向き、見るべきポイントをご紹介します。
※アルコールインクアートでは引火性のあるアルコールを使用します。
本来は冷風モードで行う方が安全だということを踏まえた上で、ホコリづまりが無いか、コンセントの接触は良好か等よく確認し、火元にならないようご注意をお願い致します。
ちなみに私は普段のアートで冷風は使用していません。
わが家のドライヤー
所有者はバラバラですがパナソニックばかりでした…!多種のメーカーだった方がよかった。
左からイオニティ、ナノケア①、ナノケア②、そしてスウェーデンのブランドのソリスのドライヤーです。
※ソリスはパワフルでイオンがたくさん出るドライヤーです。
ハンディタイプドライヤーの見るべきポイント
以下が4つを試して気付いた、見るべきポイントやアルコールインクアートとの向き不向きです。
※全て付属のヘッド部分は外して試しました。
重さ
なによりも軽いことがもっとも大切です。
大前提として、アルコールインクアートではほとんどの作品で長時間ドライヤーを使用します。
初心者さんであれば、練習を含めなおさら時間がかかると思います。
この中で一番重いのがソリスで、約800gあります。
対して、くるくるドライヤーは約300gです。
イオニティが約400gです。
ソリスを数分でも下向きに充てていると手や腕が痛くなってきます。
重いドライヤーはあまり向かないと思います。
なるべく軽いドライヤーを使用するのがおすすめです。
風の強さ
初心者さんは風が弱い方がインクをコントロールしやすいです。
風の強さについてパナソニックの切替で言う「SET」など、標準よりも風を弱くする設定があるものが良さそうです。
うちのイオニティは「TURBO」のみで弱風設定がなく、標準の風がナノケアの「SET」より強かったです。
ただしソリスは弱風設定がありますが、その設定をしても論外に強いです。
もともとパワフルな海外機種は注意が必要かもしれません。
消費電力
長時間使うとなると、電気代も気になります。
くるくるドライヤーの消費電力はターボでも400Wほどのようです。
どのメーカーも弱風モードの消費電力について記載を見つけられなかったのですが、ターボモード時の最大の方を見るとソリス1400W、ナノケア1200W、イオニティ1000Wでした。
これより弱い設定になるので消費電力も低くなるとは思います。
風の弱いものを選ぶことが電気代を抑えることにもつながると言えそうです。
音
夜間にアートをする場合など、意外と気になるのがドライヤーの音の大きさです。
くるくるドライヤーには騒音抑制機能がついています。
ナノケアの「SET」モードも静かだと感じました。
「SET」モードのないイオニティと、海外製のソリスは夜間に長時間使用するのはためらわれる音量でした。
気にしなくても良いポイント
影響があるかな、と思っていたけどそれほど気にしなくても良さそうだったのが以下です。
通風口サイズ
細い方がコントロールしやすいのは間違いないのですが、それよりも風の強さの方が大切だと感じました。
実際に、ヘッドを外すとソリスはかなり通風口が小さいです。
ナノケア①のように、ある程度通風口が広くても、風が弱ければコントロールできます。
また、通風口が広いタイプはあたりの柔らかい穏やかな風になりやすい感じもしました。
まとめ
ハンディタイプのヘアドライヤーでは、重さが軽いもの、弱風モードが選べるものであれば無理なくアルコールインクアートを始められそうです。
アートを行う環境によっては騒音抑制機能もついていると安心です。
お手持ちのドライヤーは上記のポイントについていかがでしょうか?
ここさえ押さえられていれば、どんなドライヤーでも使用していくうちにコツがつかめるのではと思います。
ちなみに私は大きな作品を描く時は普通のタイプのドライヤー(ナノケア)を使用しています。
(大きな作品ではくるくるドライヤーは小さすぎて作業性がよくないのと、イオンタイプの大きなものの方が柔らかな風になるためです。)
また制作中は強風に切り替えて使用する場合もあります。
必ずしもくるくるドライヤーを購入しなくても良いので、まずは家にあるドライヤーでアルコールインクアートを始めてみませんか?