ニュアンスカラーについて
ニュアンスカラーと聞くと、複数の色味が混ざったような、あいまいで微妙な色合いを思い浮かべる方が多いと思います。
欧米ではビビットな色合いを好む方も多い一方で、日本人は淡い色合いを好む傾向があり、ニュアンスカラーはファッションやインテリア、メイクやネイルなどいろいろなシーンで人気ですね。
そんなニュアンスカラーですが、絵の具で作り出そうと思うと何色を混ぜたら良いか想像がつかない方も多いのではないでしょうか?
なんとか作り出せたとしても、もう一度同じ色を作れと言われたらすごく難しそうじゃないですか??
今回は色の調節が難しいニュアンスカラーを、アクリル絵具の混色1回だけで簡単に作れる方法を、混色の基本に触れつつご紹介します。
これを活かせば、好みの色が何度でも作れますし、ナチュラルインテリアに自然と溶け込むような、ふんわり優しい色使いのアートが作れるようになるはずですよ。
まずは動画でイメージをつかもう
製作のイメージは湧きましたでしょうか^^?
使う絵の具
使う絵の具はホルベインアクリルガッシュ パステルカラー12色セット 以上です。笑
他に白も黒も要りません。
ホルベイン アクリリックガッシュ パステルカラー12色の色
箱に入っている通りに出してみると、以下のような色合いになっています。
一番左の輪は全ての色で色相環(色の輪っか)を作ろうとしたものです。
少し明度(濃さ)にバラつきがあるのがお分かりになるでしょうか?
以下の4色は明度が7.5付近(クリームイエローを除く)で、少し濃い目です。
今回のニュアンスカラー作りにこの4色は使いません。
使うのは残りの8色です。
こちらは明度9付近で、より明るい(薄い)色合いになっています。
アイボリホワイト以外は全て名前に「ペール」が付いていて、見分けやすいですね。
色と色作りの基礎について
ニュアンスカラーを作る前に、混色に欠かせない、色の基礎について触れておきます。
絵の具は赤(マゼンタ)、黄(イエロー)、青(シアン)が三原色となっていて、その原色同士を混ぜて作る中間色(橙、紫、緑)を二次色、二次色と原色を混ぜて作る中間色を三次色といい、それらを虹色の輪っか状に並べたものを十二色相環と呼びます。
出典 : wikibooks/中学校美術
色相環はいろいろな種類がありますが、美術ではこちらが基本となります。
それぞれホワイトを加えるとパステルカラーに、ブラックを加えるとダークカラーになります。
※先述の使わない方の絵具3色(+1色)で混色して、色相環を作ってみたもの。
色相環の対角線上の向かい合う色(黄色と紫、橙と青など)を補色と呼び、この補色同士を混ぜると濁った茶色や灰色のような色合いになります。
この性質を利用してパステルカラーの補色の混合でニュアンスカラーを作っていきます。
ホルベイン アクリリック ガッシュ パステルカラーを使ってニュアンスカラーを作ってみよう
今回使うパステルカラーに話を戻して、選んだ明るいカラーの8色をざっくりと色相環にするとこちらのようになりますね。(字が適当すぎた・・・)
※真ん中のヨボヨボの線は無視して下さい;
この対角線同士の色を混ぜれば、たった1度の混色でニュアンスカラーが作れてしまいます。
簡・単!
混ぜる分量を変えればグラデーションが作れます。
このようにグレーがかった柔らかな色合いを自由自在に作れます。
全体にちょっと青みに寄ってしまいました。
中間色を作る時は、弱い方の色を多めに作るのもポイントですね。
まとめ
いかがでしたか?
ニュアンスカラーはパステルカラーの絵具の補色同士を混ぜれば簡単に作れます。
優しく柔らかなニュアンスカラーは、ベビー関連の作品にも良いかもしれません。
ぜひ自分だけのカラーの作品づくりを楽しんでみて下さいね。
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