レジンコーティングまた失敗…
レジンに苦手意識!
レジンの失敗、解決しましょう!
ポイントを押さえないと失敗しがちなレジンコーティング。
うまくいかなくて苦手意識が生まれてしまうことも少なくないですよね。
私もありとあらゆる失敗を経験しました。笑
今回は、レッスンやメッセージでご相談いただくことが多いレジンの失敗について、原因と解決の仕方、直し方を簡潔に解説します。
- レジンコーティングに苦手意識がある
- レジンで失敗したことがある
- レジンコーティングのコツが知りたい
- つるピカのコーティング面を目指したい
▽レジンコーティングの材料ならコチラの記事
↓目次から読みたいところへ飛べます
レジンの失敗と原因・解決策
よくあるレジンコーティングの失敗とその原因、解決策です。
ホコリが入る
ホコリ対策には、室内と自分のホコリを最小限にして、作業を手早く終えるようにします。
- 布製品が少ない部屋で作業
- 繊維が出にくい服装
- 掃除は2時間以上前に
- 作業直前に浮遊ダストを水霧吹きで落とす(作品や道具にかからないように注意)
- 落下ダスト対策に手早く短時間で作業
- 半透明カバーなどをしてから最終チェック
表面にポコっとした気泡がある
完成時の気泡対策では、レジン液の混合段階から気泡を最小限にしましょう。
底に沈んでいる気泡が硬化中に浮いてくることもあるため、気泡はできるだけ全て消します。
- レジンをあたためてサラサラにしてから混ぜる
- おだやかに混ぜる
- 底の凸凹が少ない容器、まぜる棒は抵抗が小さい素材のものを
- 表面の気泡を消してから、沈んだ気泡をチェック→あれば竹串などで浮かせて除去
- 一度気泡を消したあと、少ししてからダブルチェック
▽この容器がオススメです
表面が波打っている・部分的なくぼみがある・微細な気泡がある
表面の波打ちやくぼみは、作業に時間がかかって、レジンが硬化に向けて増粘しすぎてしまっていた場合や、オーバートーチ(あぶりすぎ)で起こりやすいです。
- 作業はできるだけ手早くすませる
- 混合前に温めるときは、作業時間が短く(アートレジンだと45分→30分)なる点に要注意
- ガストーチ三大NG「近すぎ・垂直・一点集中」を無くす
- 熱風を使う場合、過加熱(熱暴走)に気をつける
▽このタイプがおすすめです
線のような模様やモヤのようなものがある
表面の模様やくもり等はレジンのまぜ残しや、作業時や硬化中の湿度が高いときに現れやすいです。
まぜる棒に付着した、混ざりきっていないレジンは見落としがちです。
ほかに、スプレーバーニッシュを使った際に、内部まで乾き切らないうちにレジンをかけてしまったり、バーニッシュと相性が悪いレジンを使うことも原因になります。
- レジンは容器のどこをこすってもモヤモヤしたラインが出なくなるまでしっかり混ぜる
- レジンを混ぜるスティックとパネルに広げるスティックは別なものを使う
- 作業は湿度70℃以下がのぞましい(レジンによって異なる)
- 「密閉容器・木製パネル・直射日光下」などの条件がそろう場合は木材の放湿にも要注意
- 急激な温度変化を避ける(多湿の状態で冷やされると結露する)
- 古く劣化したレジンを使わない
- スプレーバーニッシュは溶剤臭が完全に無くなるまで乾かす
高粘度レジンのまぜ方デモンストレーション動画
硬化しない、硬くならない、ベタつきがある
硬化不良の一番の原因は、計量ミスです。自分ではちゃんとやったつもりでもありえないミスをしでかすのが人間(私だけ?)。
他にレジンに着色しているなら、着色剤の入れすぎが原因のことも。
- レジンの計量を確実に行う
- 1:1の比率の場合、体積比(ml)であり、重量比(g)では量が異なる点に要注意
- 混ぜのこしを無くす
- 着色剤の許容量を守る(アートレジンは総量の6%まで)
- 古く劣化したレジンを使わない
▽スケールは0.01まで量れると安心(性能に注意)
部分的にはじいたようになる、魚の目のような部分がある
レジンの乗りにムラができる一番の原因は作品に付着した油分です。
- コーティングする面は素手でベタベタ触らない(手指の油分付着防止)
- 可能ならレジン前に変性アルコール(無水エタノールなど)で油分除去
- ポーリングアートなどシリコンオイルを使った作品にレジンは高難度→乾燥後できるだけ油分除去してから
- 油性スプレーを使った場合、溶剤臭が抜けるまで乾かす
▽作品表面をさわるときは手袋推奨
均一じゃない、角やヘリにレジンが乗らない
レジンが均一にならない原因は水平に設置できていないことや、レジン自体の品質が悪いことなどです。
粗悪なレジンは硬化後に痩せたり、そのせいで均一に乗らなかったりします。
また低粘度タイプのレジンでは薄さが目立つ場合も。
- パネルの水平を調節する
- ヘリや角もレジンをしっかり乗せる
- レジンを見直す
▽水準器は小型で軽量のものがおすすめ
レジンに失敗した作品の直し方は?
レジンの失敗は、重ねがけもしくは研磨で直します。
重ねがけの場合、そのままレジンをかけるのではなくレジン前に粗くサンディングし、カスを落とすひと手間が必要です。
▽#80ほどのヤスリでサンディング
↓こちらの記事でくわしく解説しています。
研磨だけで仕上げる場合、鏡面仕上げにするには工具の力を借りないと難しいです。
バフや研磨剤を粗いものから段階的に細かいものへ変更していきます。
次の段階へ移るときは、前の削りカスをよく拭い、次に残さないようにしましょう。
クロスも都度取り換えることを忘れないでください。
工具の力を借りる場合、たくさん出る粉じんを吸いこむと身体に悪影響です。
必ず防じんタイプのマスクを使いましょう。
▽使い捨て10枚入り
部分修復については、手軽にできると思われがちなUVレジンなどを使うと、後々の黄変などの劣化に差がでてきやすい点にご注意ください。
細かな部分の修復や鏡面仕上げにはルーターも使えます。
直すのが難しい失敗もある!
ほとんどの失敗は上記の方法でリカバーできますが、残念ながらベタつきのある硬化不良と油分が原因の失敗は直すことが難しいです。
どちらの場合も、変性アルコール(無水エタノール、エタノールIP、IPAなど)でできるだけベタつきを拭き取ったあと重ねがけしますが、内部の硬化不良部分はそのまま残ってしまうため劣化が早くなりますし、油分の方は気泡消しの熱などで再び浮いてくる場合があります。
▽無水エタノール
まとめ
エポキシレジンの失敗と原因・解決法をまとめました。
みなさんも一度は経験のある失敗が多かったのではないでしょうか?
理由が分かると次から気を付けるポイントが明確になります。
もしここに書いた解決ポイントを全てクリアしているのに失敗する場合、レジン自体に原因がある可能性があります。
症例写真と状況を記録して、メーカーや販売元に問い合わせてみましょう。
この記事を参考にピカピカのコーティング目指して、ぜひ再チャレンジしてみてくださいね。